【2024/01/31リリース】Gmailの登録解除義務化への対応方法について

本記事について

前提:Gmailのスパム対策について

Googleより、Gmailのユーザーをスパムから守る対策の一環として、”2024年2月1日から、メールの一括送信者に対する新たな要件”を設けると発表がありました。
Gmailのユーザーをスパムから守る対策として、メールの一括送信者に下記3点の要件が義務付けられます。
※ “一括送信者”とは、24時間以内に同じドメインのメールアドレス(Fromアドレス)から5,000件近くまたはそれ以上のメッセージを送信する電子メール送信者を指します

(1)電子メールを認証する
(2)簡単な登録解除を有効にする
(3)必要なメールを送信していることを確認する

詳細については、Gmailヘルプの「メール送信者のガイドライン」(外部サイト)をご参照ください。

登録解除義務化についての概要や、弊社の対応内容、貴社で必要な対応については「Gmailの登録解除義務化について」をご参照ください。

本記事について

本記事では、2024年1月31日にb→dashからリリースされた、登録解除義務化に関連する機能を紹介します。
Gmailの登録解除義務化について」の記事にて案内した、”メールの一括送信者に対する新たな要件”に対して、弊社で実施した対応についてまとめましたので、弊社カスタマーサクセス担当にお問い合わせいただく前に本記事をご参照ください。

2024年1月31日にリリースされた機能について

今回のリリースされた機能は、2つです。詳細については下記をご参照ください。

『List-Unsubscribe』ヘッダの実装

メールが配信される際、『List-Unsubscribe』ヘッダが自動的に付与されるようになりました。『List-Unsubscribe』ヘッダが付与されることで、メール上部に「登録解除リンク」が表示されます。
「登録解除リンク」をクリックして登録解除したメールアドレスは、差出人のメールアドレス(Fromアドレス)とともに『メール登録解除データ』に格納され、次回以降の配信対象から除外されます。

※「登録解除リンク」を押下した後の遷移先の画面に任意のページを指定することはできません

『List-Unsubscribe』ヘッダとは

『List-Unsubscribe』ヘッダとは、配信停止リンクや迷惑メール報告ボタンを使うことなくメーリングリストからの退会を可能にする拡張ヘッダのことです。
このヘッダを追加することで、メール上部に「登録解除リンク」が自動で表示され、メールの受信者が配信停止要求や迷惑メール報告を簡単に行うことができるようになります。

[参考:『List-Unsubscribe』ヘッダを追加した場合のイメージ]

登録解除を取り消す機能はありません

「登録解除リンク」をクリックして行った登録解除を取り消す機能はありません。そのため、テスト送信したメールの「登録解除リンク」を試験的にクリックした場合でも、次回以降テスト送信先のメールアドレスにメールが配信されなくなります。
「登録解除リンク」を試験的にクリックしたい場合は、今後一切のメールが届かなくてもよいアドレスか、「登録解除リンク」を押下する専用のメールアドレスを作成し、配信を行ってください。

『メール登録解除データ』の追加

b→dashデータの一覧画面に『メール登録解除データ』が追加されました

格納されるデータについて

『メール登録解除データ』には、”差出人のメールアドレス(Fromアドレス)”と”受信者のメールアドレス(Toアドレス)”の組み合わせが格納され、一覧で確認することができます。
また『メール登録解除データ』には、b→dashで配信したメールから登録解除されたユーザーのメールアドレスが格納されます。b→dash以外のサービスを利用して配信したメールで登録解除を行ったとしても、『メール登録解除データ』にメールアドレスは格納されません。
※ テスト送信したメールで「登録解除リンク」から登録解除を行っても、『メール登録解除データ』にメールアドレスは格納されません

例)「メールA」の送信者       :example社『test@example.com』
   「メールB」の送信者       :sample社『test@sample.com』
   「メールA」「メールB」の受信者:Xさん『x_test@bdash.com』

例えば、Xさんが「メールA」の登録を解除した場合、Xさんの「x_test@bdash.com」というメールアドレスと、example社の「test@example.com」というメールアドレスの組み合わせが『メール登録解除データ』に格納されます。
格納後、example社の「test@example.com」から、Xさんの「x_test@bdash.com」にメールが配信されることはありません。

『メール登録解除データ』の各カラムの定義については、「b→dashデータの詳細を知りたい」の「メール登録解除データファイル」をご参照ください。

[参考:b→dashデータの一覧画面]

「データファイル設定」の要否について

『メール登録解除データ』は、「個人情報設定」といった「データファイル設定」を行う必要はありません
※ ただし、2024年1月31日以降に利用開始したアカウントは「データファイル設定」が完了していないため、他のb→dashデータと同様に「データファイル設定」を行ってください。

『メール登録解除データ』の更新については、毎日「1:00」と「13:00」から順次更新が開始されます。
「配信対象外データファイル」設定の注意点について

配信設定の作成時に選択する「配信対象外データファイル」には『メール登録解除データ』が、デフォルトで選択されています
配信に利用しているメールサーバーが『MailPublisher』の場合は「配信対象外データファイル」から解除しても問題ありませんが、『repica』の場合は「配信対象外データファイル」から解除しないでください。
詳細については、下記をご参照ください。

● メールサーバーに『MailPublisher』を利用している場合

配信に利用しているメールサーバーが『MailPublisher』の場合は、メール配信時に、メールサーバーが保持している「登録解除リスト」で配信対象外のユーザーが除外されるため、必ずしも『メール登録解除データ』を「配信対象外データファイル」に選択する必要はありません
なお、配信実績の「開封数」や「クリック数」は集計されませんが、b→dashからメールサーバへの配信が行われるため「配信数」は集計されます。そのため、「開封率」「CVR」といった数値が低く算出される可能性があります。

● メールサーバーに『repica』を利用している場合

配信に利用しているメールサーバーが『repica』の場合、メール配信時に、メールサーバーが保持している「登録解除リスト」で配信対象外のユーザーが除外されないため、b→dash側で除外する必要があります
そのため、『メール登録解除データ』を「配信対象外データファイル」から解除しないでください

本番配信もしくはテスト送信のどちらかのメールで登録解除した場合

本番配信とテスト送信を行うメールサーバーが異なるため、どちらかのメールで登録解除をしたとしても、もう一方のメールが届く場合があります
例えば、本番配信のメールで登録解除をしたとしても、テスト送信のメールが届く場合があります。

リリース予定の機能について

登録解除義務化に対応する機能のリリースに伴い、下記の機能の開発を検討しています。
具体的なリリース時期や機能は未定です。

# 機能名 概要 リリース時期
1 『メール登録解除データ』から
特定のメールアドレスを除外する
『メール登録解除データ』から特定のメールアドレスを除外し、登録解除したメールアドレスに再度メール配信をできるようにする機能です。 未定
2 『List-Unsubscribe』ヘッダに
差し込み文字を設定する
『List-Unsubscribe』ヘッダに差し込み文字を設定することができるようにする機能です。 未定