b→dashとGAによる差分
「b→dash」と「Google Analytics(GA)」は、双方ともwebサイトにタグを設置することで、アクセスログデータを取得し、そのアクセスログデータからPV、セッション数、CV数などを算出する機能を有しています。
ただ、「b→dash」と「GA」は同じwebサイトにおいて、同じページにタグを設置していたとしても、各ツールの仕様の差異を理由に、アクセスログデータのレコード数や、アクセスログデータから算出した値が2つのツール間で異なることがあります。
本記事では、どのような理由でレコード数や数値の差異が発生するかをご説明します。
取得したデータに差分が生まれる3つの要因
「b→dash」と「Google Analytics」で差分が生まれる要因として、大きく下記の3つの違いがあげられます。
- 「ログ集計対象」が異なる
- 「タグが着火するタイミング」が異なる
- 「各項目の計測ルール」が異なる
「ログ集計対象」が異なる
使用ツール | 集計対象 |
b→dash | 実際の計測値の集計 |
Google Analytics | CVページ以外は、セッション数が一定の閾値を超えた場合のみ、計測値による集計ではなく、サンプリングデータ (一定のサンプルデータを元にし、類推アルゴリズムにより、全体の割合を類推するもの)を用いる |
- アナリティクス標準版: 選択した期間でプロパティ単位のセッション数が 50 万件以上
- アナリティクス 360: 選択した期間でビュー単位のセッション数が 1 億件以上
「タグが着火するタイミング」が異なる
タグの設置の仕方により、着火する(動作する)タイミングが異なり、ずれが発生しやすくなります。(先に設置されているタグの方が正確な値になりやすいです)
以下の画像の例では、ソースコード上部に設置されている「ワンタグ(b→dash)」の方が正確な値を取得できます。
「各項目の計測ルール」が異なる
「b→dash」と「Google Analytics」では、計測方法のルールが異なるため、それに伴い数値のズレが発生するケースがあります。
セッションの違いについて
「セッション」とは、ユーザーがサイトに訪問してから離脱するまでの「一連のプロセス」のことを指します。 そのユーザーの一連の流れを、「1セッション」とカウントします。
「b→dash」と「Google Analytics」では、セッション数をカウントする際のルールが異なるため、1セッションの定義も異なります。
b→dashの場合 | Google Analytics(UA)の場合 | Google Analytics(GA4)の場合 | |
ユーザーがサイト内での最終行動から何の操作もせずに、ある一定の時間を経過すると「離脱」したとみなす際の閾値 | 30分経過で離脱と判断 |
自由に設定可能
(最小1分~最大4時間で設定可能) |
デフォルトでは30分経過で離脱と判断されるが、セッションのタイムアウト時間は自由に設定可能
(最小5分~最大7時間55分で設定可能) |
ユーザーがサイトアクセス時に日付けを跨いだ場合
(23:59にアクセスし、00:02に操作を行った場合) |
日を跨いでも、セッションは途切れない | 日を跨ぐ際に、一度セッションが途切れる | 日を跨いでも、セッションは途切れない |
流入情報が変わった場合
(リスティング広告経由で、サイトにアクセスした後、再度自然検索でアクセスしなおした場合) |
セッション内で流入情報が変化しても、セッションは途切れない | セッション内で流入情報が変化すると、セッションが途切れる | セッション内で流入情報が変化しても、セッションは途切れない |
CVの違いについて
b→dashの場合 | Google Analytics(UA)の場合 | Google Analytics(GA4)の場合 | |
1セッション内で複数回のCVが発生した場合 | 発生回数分CVをカウントする |
1CVでまとめてカウントする
※「トランザクション」を使うことで、複数回カウントすることも可能 |
発生回数分CVをカウントする |
流入経路の判定の違いについて
その他
上記に記載した項目にあてはまらない場合は、そもそもの「タグの設置」に問題がある可能性も考えられます。タグを2重で設置してしまっていないかご確認ください。