目次
本記事について
本記事では、『ファーストパーティーCookie』を用いた『サーバーサイドトラッキング』の設定方法と、「Cookie」に関する基礎知識について紹介します。
b→dashでは、従来より『ファーストパーティーCookie』を用いた『クライアントサイドトラッキング』を提供してきました。
しかしこの方法には、以下のような課題があります。
●「Cookie」の有効期限が最短24時間と短く、長期的な同一ユーザーの識別が困難
●「ビジターID」を保管している「Cookie」が削除されると、「ビジターID」も削除される
● ブラウザ規制の影響により、トラッキングが不安定になる可能性がある
このような課題に対応し、今後も安定かつ正確なトラッキングを行いたい場合は、本機能をご利用ください。
『ファーストパーティーCookie』を用いた『サーバーサイドトラッキング』とは?
ユーザーがアクセスしたWebサイトのドメインから発行される「Cookie」や「ビジターID」を利用して、ユーザーの行動データを”Webサーバー側”で取得、計測する方法のことです。
Webサーバーで「Cookie」と「ビジターID」を発行するため、「JavaScript」などのクライアント側スクリプトへの依存が少なくなり、広告ブロッカーの影響を受けにくい、かつ、データの精度向上やセキュリティの強化につながります。
[参考画像]

[参考]近年叫ばれるCookieの危険性
「Cookie」は、ユーザー情報を一定期間保持できる便利な仕組みですが、近年ではセキュリティやプライバシーの観点から危険性が指摘されています。
特に共用デバイスを利用する場合、第三者にIDやパスワード、クレジットカード情報といった個人情報が不正利用される可能性があります。
なかでも『サードパーティーCookie』は、複数のWebサイトを横断して同一ユーザーの行動を追跡できる仕組みであり、閲覧履歴やアクセス情報といったユーザーのプライバシーを侵害するリスクが高いとされています。
[参考]Cookie規制の動き
上記のような危険性を背景に、諸外国および主要ブラウザにおいて、Cookie規制の動きが加速しています。
各ブラウザにおける規制の例
Safari(Apple) :2020年3月より、「ITP(Intelligent Tracking Prevention)」機能(※)により、
『サードパーティーCookie』をブロック
※「ITP」とは、Webサイトを横断したトラッキングを防止する機能のことです
Chrome(Google):段階的に『サードパーティーCookie』を廃止予定
日本国内における規制
2022年4月に施行された「改正個人情報保護法」により、『サードパーティーCookie』は「個人関連情報」として定義されました。
これにより、『サードパーティーCookie』の情報を他社に提供する際には、ユーザーからの同意や確認が必要とされています。
そのため、『ファーストパーティーCookie』を活用した『サーバーサイドトラッキング』への移行が、今後ますます重要になっていきます。
『サーバーサイドトラッキング』で利用する「サブドメイン」を設定する
『サーバーサイドトラッキング』で利用する「サブドメイン」を設定する手順については、以下をご参照ください。