SMS配信時の短縮URL化に利用するドメインを設定したい

本記事について

本記事では、「SMS配信時の短縮URL化に利用する」機能を利用してカスタムドメイン設定をする方法を紹介します。

SMS配信時の短縮URL化に利用する機能とは

「SMS配信時の短縮URL化に利用する」機能とは、SMS配信時にコンテンツに挿入されているデータ挿入を含むすべてのURLを短縮URLに変換した上で配信することができる機能です

ただし、「SMS配信時の短縮URL化に利用する」にチェックを入れてカスタムドメインを設定した場合、SMS配信時の短縮URL化以外で利用することはできません
また「SMS配信時の短縮URL化に利用する」は、一度保存すると変更することはできませんので、ご注意ください。

設定方法

以下では、「SMS配信時の短縮URL化に利用する」機能を利用してカスタムドメイン設定をする方法を説明します。

今回は、新規ドメインでカスタムドメイン設定をする場合を例に説明します。

サブドメインでカスタムドメイン設定を設定する場合のサブドメイン取得や登録については、「サブドメインでカスタムドメイン設定をしたい(新規証明書発行あり版)」または「サブドメインでカスタムドメイン設定をしたい(新規証明書発行なし版)」をご参照ください。

新規ドメインでのカスタムドメイン設定の流れは以下のようになっており、大きく6つのタスクを実施する必要があります。

❶ ドメイン取得 & 発行

b→dashで作成するSMSのドメインを取得します。

ドメインの取得に関しては、外部のサービスを利用していただく必要があります。以下に代表的なドメイン取得サービスを紹介しますので、こちらを参考にドメインの取得をお願いいたします。

  

SMS専用のドメインを必ず準備しましょう

b→dash上で作成したSMSを配信する際は、そのSMSのみで利用するドメインが必要になります。取得したのみで利用していないドメインを保持している場合は、そのドメインを流用することは可能ですが、別の用途で利用しているドメインの場合は流用ができないため、新しくドメインを取得しましょう。

※SMS用に取得するドメインは貴社のwebサイトで運用中のドメインと似たドメインを推奨します
参考)
運用中ドメイン:example.com

SMS用ドメイン:sms-exam.com

❷ ドメイン登録 & NS情報発行

取得したドメインをb→dashに登録し、ドメインに対応するネームサーバー(NS)情報をb→dashから取得します。

共通設定」をクリックします

カスタムドメイン設定」をクリックします

画面右上の「新規作成」をクリックします

「❶ドメイン取得 & 発行」で発行したドメイン(FQDN)を入力し、「保存」をクリックします

FQDNとは?

FQDN(Fully Qualified Domain Name)は、日本語では「完全修飾ドメイン」とも呼ばれており、ホスト名とドメイン名を省力せずに指定した記述形式のことを指します。

ここで表示されるCNAMEの情報は使用しません

ドメイン(FQDN)を入力し「保存」をクリック後、CNAMEの情報が表示されます。CNAME情報は「サブドメインでカスタムドメイン設定を行う場合」には使用しますが、「新規ドメインでカスタムドメイン設定を行う場合」には使用しません。

SMS配信時の短縮URL化に利用する」にチェックを入れます

一時保存」をクリックします

ドメインを入力した場合は必ず「一時保存」をしましょう

b→dashの仕様上、ドメイン(FQDN)を入力し「適用」をクリックすると、b→dashのサーバーにドメイン情報が登録されます。ただし、ドメイン適用後に「一時保存」をせずに「キャンセル」をクリックしカスタムドメイン一覧の画面に遷移してしまうと、一覧画面に入力したドメインが表示されなくなってしまい、ネームサーバー情報の確認、CSRと秘密鍵の発行、SSL証明書の登録といった後続作業ができなくなるため、ドメイン適用後は必ず「一時保存」をクリックいただくようにお願いします。

※万が一、キャンセルを押してしまった場合、貴社のカスタマーサクセス担当までご連絡ください
※本仕様は今後改善される予定です

任意の名前を入力し、「保存」をクリックします

ファイルが作成されたことを確認します

❸ NS情報登録

次に、ドメインを発行したドメイン取得サービスに、b→dashから発行されたネームサーバー(NS)情報を登録します。「❶ドメイン取得 & 発行」にて、お名前.comを用いてドメインを発行した場合を例に説明します。

お名前.com Naviで「ドメインの一覧」をクリックします

「❶ドメイン取得 & 発行」にて発行したドメインをクリックします

下にスクロールして、ネームサーバー情報の「ネームサーバーの変更」をクリックします

「2.ネームサーバーの選択」にて「その他」をクリックします

「その他のネームサーバーを使う」をクリック後、b→dashで発行した4つのネームサーバー情報を入力して、「確認」をクリックします

ネームサーバーの情報は4つ登録することを推奨しています

b→dashには、4つのネームサーバーの情報が表示されます。4つ全てのネームサーバーの情報をドメインサービスに登録することを推奨しています。

ネームサーバーの登録が1件のみの場合、障害が発生した際にカスタムドメインにアクセスすることができなくなります。ネームサーバーを複数登録しておくことで、1台のネームサーバーが障害で落ちても、他のネームサーバーが補完することでカスタムドメインにアクセスできないことを防ぐことができます。

※ネームサーバーの情報は「❷ドメイン登録 & NS情報発行」にて保存した「ファイル」を選択し、クリックすることで確認することができます

OK」をクリックします

設定の反映には少し時間が必要になりますが、設定が反映されていなくても、これ以降の作業をすることは可能です。

❹ CSR/秘密鍵発行情報登録 & 発行

次に、貴社の「組織名」「部署名」「会社が所在する市区町村名」といった情報をb→dashに登録し、「CSR」と「秘密鍵」を発行する作業を行います。

CSRとは?

CSRとは「Certificate Signing Request」の略で、ドメイン認証サービスに対して、ドメインの安全性を示す証明書の発行依頼をする際に必要となるファイルです。CSRには、貴社の「組織名」や「会社が所在する市区町村名」が暗号化された状態で記入されています。

秘密鍵とは?

秘密鍵とは、配信したSMSと、一般ユーザー(SMSを受信した方)の間で、SMS配信に関する情報を暗号化された状態でやりとりするために必要なファイルです。暗号化された情報を複合化するために利用されるファイルのため、第3者の方に漏れないよう大切に保管してください。万が一、秘密鍵を紛失/削除してしまった際は、同一の秘密鍵を再発行することができず、CSRの再発行からやり直す必要がありますので注意しましょう。

また、秘密鍵は、貴社の「組織名」や「会社が所在する市区町村名」などの情報をb→dashに登録した際にCSRと一緒に発行されます。

実際に、貴社の「組織名」「部署名」「会社が所在する市区町村名」といった情報をb→dashに登録する作業を見ていきましょう!
「❷ドメイン登録 & NS情報発行」で保存した「ファイル」を選択し、クリックします

画面右上の「編集アイコン」をクリックします

SSL証明書が未発行の場合」をクリックします

b→dash上で発行する」をクリックします

「b→dash上で発行しない」を選択するケースはどういった場合か?

CSR/秘密鍵の発行は必ずしもb→dash上で実施する必要はなく、自社サーバーや外部のCSR発行サービス等を用いて発行することも可能です。そのため、b→dash以外で既にCSR/秘密鍵を発行されている場合は「b→dash上で発行しない」を選択してください。

※「b→dash上で発行しない」を選択した場合、「❺CSR登録&各種証明書発行」の手順に移ってください

CSR/秘密鍵の発行に必要な6つの項目を入力します

CSR発行における6項目の入力内容について

CSR発行における6項目の入力内容は以下の通りです。

項目 記載内容 入力可能文字 入力例
コモン
ネーム
SSL証明書を発行したいドメイン名(FQDN) ・半角英数字
・ , - *
・exam.com
組織名 以下のいづれかで確認できる貴社の正式な英語名称
・帝国データバンクなどの企業データベース
・有価証券報告書などの行政機関への提出書類
・日本語組織名のローマ字表記
・半角英数字
・半角スペース
・- / . , ( ) _ +
・data-X
部署名 部門や部署名など任意の識別名称

※「none」などの存在しない部署名を入力しても問題ありません
・半角英数字
・半角スペース
・- / . , ( ) _ +
・Sales Div
・Tech Div
市区町村名 貴社の所在地の市区町村名の英名表記(ローマ字) ・半角英数字
・半角スペース
・- / . , ( ) _ +
・Ota-ku
・Osaka-shi
都道府県名 貴社の所在地の都道府県名を英名表記(ローマ字) ・半角英数字
・半角スペース
・- / . , ( ) _ +
・Tokyo
・Osaka
国名 貴社の所在地の国名 (選択式) ・日本
ダウンロード」をクリックします

完了しました」をクリックし、任意の場所にファイルを保存します

一時保存」をクリックします

任意の名前を入力し、「保存」をクリックします

CSVファイルで、CSR/秘密鍵が出力されます

❺ CSR登録 & 各種証明書発行

次に、b→dashで発行したCSRを認証局に登録し、カスタムドメインの安全性を示す証明書を発行します。b→dashに登録する必要のある証明書は以下の通りです。

証明書 詳細
SSL証明書 ドメインの安全性を示すうえで、「WebサイトやSMSの運営者が実在すること」を証明するための証明書のことで、発行したドメイン認証サービス(別名:認証局)による署名が記載されています。
SSL証明書をドメインに登録することで、ユーザーがWebサイトやSMSにアクセスし入力した情報が盗聴されたり、改ざんされたりすることを防ぐことが出来ます。
ルート証明書 SSL証明書を発行する認証局自身が正当であること(信頼ある認証局がであること)を、SSL証明書を発行した認証局が「自ら示す」証明書のこと。
一般的には、認証局がSSL証明書を発行する際にルート証明書も発行してくれます。
中間証明書 SSL証明書を発行する認証局自身が正当であること(信頼ある認証局がであること)を、「第3者の認証局が示す」証明書のこと。
一般的には、認証局がSSL証明書を発行する際に中間証明書も発行してくれます。
SSL証明書の種類

SSL証明書は認証レベルによって3つに分かれています。費用感と保証したい安全性によってご利用するSSL証明書をお選びください。

SSL証明書 認証
レベル
費用 詳細
ドメイン認証(DV) 認証局に申請された企業(貴社)にドメインが割り当てられていることのみを認証する仕組み
企業認証(OV) 認証局に申請された企業(貴社)にドメインが割り当てられていることに加えて、認証局が企業への電話確認など独自の方法により、申請された企業(貴社)が実在していることを認証する仕組み
EV認証(EV) 認証局に申請された企業(貴社)にドメインが割り当てられていることに加えて、業界団体である「CA/ブラウザフォーラム」が定めた世界統一基準を用いて、申請された企業(貴社)が実在していることを認証する仕組み

各種証明書の取得に関しては、外部のドメイン認証サービス(別名:認証局)を利用していただく必要があります。代表的なドメイン認証サービスを以下にご紹介しますので、参考までにご覧ください。

❻ 各種証明書/秘密鍵登録

最後に、取得した「SSL証明書」「ルート証明書」「中間証明書」と、CSR発行時にb→dashから発行された「秘密鍵」をb→dashに登録していきます。

「ルート証明書」の登録は任意です。「ルート証明書」を登録しなくても、カスタムドメインの設定を完了することができます。
証明書/秘密鍵を登録する「ファイル」を選択し、クリックします

画面右上の「編集アイコン」をクリックします

ファイル選択」をクリックし、秘密鍵と各種証明書をアップロードします

秘密鍵は「❹CSR/秘密鍵発行情報登録 & 発行」の手順に、各種証明書は「❺CSR登録 & 証明書発行」の手順で取得したものを選択し、アップロードしてください。
登録時にエラーが発生した場合はこちらを参照ください

秘密鍵や各種証明書を登録した際に「~の形式が異なります。」とエラーが発生した場合、登録するファイルについて何らかの設定が誤っていると考えられます。以下によくある誤りを記載しますので、こちらに該当しないかご覧ください。

考えられる原因 改善策
ファイル形式が異なる 【対象:SSL証明書/ルート証明書/中間証明書/秘密鍵】
秘密鍵および各種証明書はテキストファイル(.txt)でしか登録できません。ファイル形式が異なる場合、テキストファイルに内容をコピーして、登録しなおしてください。
改行コードが異なる 【対象:SSL証明書/ルート証明書/中間証明書/秘密鍵】
登録するテキストファイルの改行コードが「LF」となっているか確認お願いします。
(※「CR」または「CRLF」では登録できません)
文字コードが異なる 【対象:SSL証明書/ルート証明書/中間証明書/秘密鍵】
登録するテキストファイルの文字コードは「UTF-8」となっているか確認お願いします。
不要なスペースやタブが混在する 【対象:SSL証明書/ルート証明書/中間証明書/秘密鍵】
登録するテキストファイルに、不要なスペースやタブが混在していないか確認お願いします。
記載内容に不備がある 【対象:SSL証明書/ルート証明書/中間証明書】
各種証明書は以下のフレーズとなっているかご確認ください。

-----BEGIN CERTIFICATE-----
(証明書の文字列)
-----END CERTIFICATE-----

【対象:秘密鍵】
秘密鍵は以下のフレーズとなっているかご確認ください。

-----BEGIN RSA PRIVATE KEY-----
(秘密鍵の文字列)
-----END RSA PRIVATE KEY-----

※b→dashで発行した「秘密鍵」はCSR情報と同じファイルに記載されているため、「秘密鍵」に該当する部分のみを切り出したファイルを作成する必要があります
中間証明書が2つ存在する 【対象:中間証明書】
中間証明書が2つ存在する場合は以下のフレーズとなっているかご確認ください。

-----BEGIN CERTIFICATE-----
(中間証明書1の文字列)
-----END CERTIFICATE-----
-----BEGIN CERTIFICATE-----
(中間CA証明書2の文字列)
-----END CERTIFICATE-----

※中間証明書を別のファイルで2つ取得した場合は、上記のフレーズになるように1つのテキストファイル(.txt)にする必要があります
保存」をクリックします

任意の名前を入力し、「保存」をクリックします

保存」をクリックします

保存時にエラーが発生した場合はこちらを参照ください

ファイルを保存する際に「SSLの設定情報に誤りがあります。」とエラーが出た場合、登録したファイルの何かが誤っていると考えられます。以下によくある3つの誤りを記載しますので、こちらに該当しないかご確認ください。

  • 「❷ドメイン登録 & NS情報発行」の際にb→dashに登録したドメインと、「SSL証明書」に指定されているドメインが一致していない
  • 「❹CSR/秘密鍵発行情報登録 & 発行」において、「CSR」と「秘密鍵」がセットで発行されるが、このCSRを用いてドメイン認証サービスから取得した「SSL証明書」をb→dashに登録する際に、CSR発行時にセットで発行された「秘密鍵」とは異なる「秘密鍵」を登録している
  • 「中間証明書」または「ルート証明書」が、SSL証明書を発行したドメイン認証サービス(認証局)の証明書ではない

間違いの可能性のある証明書を削除した後、正しい証明書をアップロードしなおし、もう一度保存を行ってください。

SSL証明書の再発行について

ドメイン認証サービス(別名:認証局)によっては、SSL証明書を無料で再発行をしてもらえることがあります。

  • 秘密鍵を紛失してしまったので、再度SSL証明書を取得したい
  • ドメインを間違えて申請したので変更したい

などの相談に対応いただける場合がありますので、まずは貴社がご利用したドメイン認証サービスにご連絡お願いいたします。

ステータスが「有効」になっていることを確認します

ステータスが無効になった場合

ステータスが無効の場合は以下の原因が考えられます。

  • 「❸NS情報登録」の設定の反映が完了していない
  • 「❸NS情報登録」の設定に誤りがある

    「❸NS情報登録」の設定を見直し、しばらく経ってから、もう一度ステータスのご確認をお願いいたします。

    ※目安として、ネームサーバーの情報登録の設定の反映には24~72時間を要します

    しばらく経っても、ステータスが無効のままの場合は、貴社のカスタマーサクセス担当までご連絡ください。

    以上が「SMS配信時の短縮URL化に利用する」機能を使用した新規ドメインでのカスタムドメインの設定方法です!
    SSL証明書の更新について

    SSL証明書には、最長で1年1ヶ月の有効期限が設定されています。SSL証明書の期限が過ぎてしまうと、ユーザーがSMSに挿入したURLへ遷移する際に、注意や警告表示がされてしまいますので、ご使用のSSL証明書の有効期限までに更新を行いましょう。
    ※SSL証明書の更新時間については、こちらの記事をご参照ください

    SSL証明書の更新には大きく3つのタスクを実施する必要があります。例として、現在ご利用しているドメイン認証サービスを継続利用してSSL証明書を更新する手順を以下に説明します。

    CSR/秘密鍵発行

    ❹CSR/秘密鍵発行情報登録 & 発行」の手順で、CSR/秘密鍵を発行します。

    CSR/秘密鍵は、b→dash以外で発行したものでも利用することができます。
    更新手続き

    以前にSSL証明書を発行したドメイン認証サービスにて、更新手続きをしてください。更新手続きの完了後、新しくSSL証明書が発行されます。

    SSL証明書更新

    ❻証明書/秘密鍵登録」の手順を参考に、登録されているSSL証明書を削除後、新規発行されたSSL証明書をアップロードして、保存を行ってください。

    ご利用するドメイン認証サービスを変更した場合は「中間証明書」と「ルート証明」も合わせて更新しましょう

    ご利用されているドメイン認証サービス(認証局)を変更して、SSL証明書を更新した場合には、「中間証明書」と「ルート証明書」も合わせて変更していただく必要があります。SSL証明書をb→dashに登録する際に新しい中間証明書とルート証明書をb→dashに登録するようお願いいたします。